2006年07月18日(火)
あとがき
結願してほぼ一ヶ月が経過しました。
合計しますと36泊37日、総歩数 1、568、725歩、距離にして約1020kmの遍路旅でした。
終わった直後の放心状態からは抜け出しましたものの、今でもまだなんとなく身体の芯の部分で疲れが残っています。
やはりそれだけハードな旅だったのでしょう。
それでも無事成し遂げたという気持ち、「やった!」という気持ちを持つことができました。この気持ちを味わうことができただけで十分だと思っています。
・歩かなければならない。
今回の旅はいつの間にか自分にとって「歩かなければならない」旅となっていました。
妻の死、仕事からの引退という大きな出来事に直面して、これまでの人生に一つの区切りをつけるためにまず最初にやらなければならない行事と自分でいつの間にか定義づけていたのです。別に信仰心があるわけでもなく、修行するという感覚でもなかったのですが、区切りをつける行事としては最適なものという思いがありました。その思いが次第に高じていき「歩かなければならない」という気持ちにつながっていったのだと思います。歩き終えてあらためて振り返ってみると、もう少し肩の力を抜いて、ゆっくり、のんびり、楽しく行けばよかったかなという思いもありますが、性格なのでしょうね。どうしても気合と根性でやってやるぞ!全力投球でやるぞ!と自分を追い込んでしまう癖があるようなのです。もっともこの「歩かなければならない」という気持ちがあったからこそ、途中でくじけることもなく結願できたと思っています。それほど大げさに考えなくてもと言われそうですが、私にとってはそういう気持ちだったのです。
・暑くならないうちに、少しでも早く。
脂肪で肝臓が真っ白になっている私は、毎年暑くなると肝臓の数値が悪化してきます。
その影響なのでしょうか、夏場はとにかく疲れやすくなるのです。ですから例年暑い間はおとなしくしているのですが、よりによって遍路旅をその時期にやるようになってしまいました。引退時期が5月末で動かせませんでしたし、まず四国を歩かなければ引退後の次の行動に移れないと自分で思っていましたのでしかたがありません。ここでも融通性のない性格が災いしているのですが、これもまたどうすることもできません。当初たてたスケジュールでは34日間、7月上旬で終わる予定にしていましたので、梅雨が明ける前になんとか終わらせることができそうだと思っていました。ところが思わぬ足の内出血によるドクターストップで一週間近くロスしてしまいましたし、再開後も無理をして歩けなくなると困るという思いがあってどうしても負担の軽いスケジュールになりがちでした。一方では前述の理由から少しでも早く終わらせたいという気持ちも強く、まさに「ゆっくり、急げ」状態になってしまったのです。結果として今年は梅雨明けが遅れ、猛烈な暑さを感じる期間が少なくてすみ、無事結願できました。妻が私に協力してくれ、梅雨前線を日本上空に残してくれていたからだろうと解釈しています。ありがとう。
・楽しかった遍路旅。
今、改めて遍路旅を振り返ってみますと、肉体的にはハードでしたが、でもとても楽しかったということです。
とにかく日々自分のことだけを考えて行動すればいい。これは長い間経験をしたことがないことであり、とても気楽で、楽しいことでした。仕事から引退をしたのだ、という実感を肌で感じられた瞬間でもありました。
今しばらくはこの気持ちを大事にしたいと思っています。
それともう一点は四国という土地に根ざし、長年脈々と培われてきた遍路をする人達に対する暖かさ、思いやりです。
お接待という具体的な行動もそうですが、いたるところで「お疲れ様」「ご苦労様」と声を掛けていただいたうれしさ。何ものにも変えがたい喜びであり、それが疲れた身体にどれほど力となってくれたか。ほんとにありがとうございました。
また、清らかな川の流れに代表される四国の自然もとても素晴らしかったと思います。
長い間ビジネスの場で世俗にまみれた生活をしてきた私にとって、引退後まず最初に四国を歩くという試みは大正解、最高の卒業旅行だったと思います。
もう一度言います。四国は本当に素晴らしかった。
合計しますと36泊37日、総歩数 1、568、725歩、距離にして約1020kmの遍路旅でした。
終わった直後の放心状態からは抜け出しましたものの、今でもまだなんとなく身体の芯の部分で疲れが残っています。
やはりそれだけハードな旅だったのでしょう。
それでも無事成し遂げたという気持ち、「やった!」という気持ちを持つことができました。この気持ちを味わうことができただけで十分だと思っています。
・歩かなければならない。
今回の旅はいつの間にか自分にとって「歩かなければならない」旅となっていました。
妻の死、仕事からの引退という大きな出来事に直面して、これまでの人生に一つの区切りをつけるためにまず最初にやらなければならない行事と自分でいつの間にか定義づけていたのです。別に信仰心があるわけでもなく、修行するという感覚でもなかったのですが、区切りをつける行事としては最適なものという思いがありました。その思いが次第に高じていき「歩かなければならない」という気持ちにつながっていったのだと思います。歩き終えてあらためて振り返ってみると、もう少し肩の力を抜いて、ゆっくり、のんびり、楽しく行けばよかったかなという思いもありますが、性格なのでしょうね。どうしても気合と根性でやってやるぞ!全力投球でやるぞ!と自分を追い込んでしまう癖があるようなのです。もっともこの「歩かなければならない」という気持ちがあったからこそ、途中でくじけることもなく結願できたと思っています。それほど大げさに考えなくてもと言われそうですが、私にとってはそういう気持ちだったのです。
・暑くならないうちに、少しでも早く。
脂肪で肝臓が真っ白になっている私は、毎年暑くなると肝臓の数値が悪化してきます。
その影響なのでしょうか、夏場はとにかく疲れやすくなるのです。ですから例年暑い間はおとなしくしているのですが、よりによって遍路旅をその時期にやるようになってしまいました。引退時期が5月末で動かせませんでしたし、まず四国を歩かなければ引退後の次の行動に移れないと自分で思っていましたのでしかたがありません。ここでも融通性のない性格が災いしているのですが、これもまたどうすることもできません。当初たてたスケジュールでは34日間、7月上旬で終わる予定にしていましたので、梅雨が明ける前になんとか終わらせることができそうだと思っていました。ところが思わぬ足の内出血によるドクターストップで一週間近くロスしてしまいましたし、再開後も無理をして歩けなくなると困るという思いがあってどうしても負担の軽いスケジュールになりがちでした。一方では前述の理由から少しでも早く終わらせたいという気持ちも強く、まさに「ゆっくり、急げ」状態になってしまったのです。結果として今年は梅雨明けが遅れ、猛烈な暑さを感じる期間が少なくてすみ、無事結願できました。妻が私に協力してくれ、梅雨前線を日本上空に残してくれていたからだろうと解釈しています。ありがとう。
・楽しかった遍路旅。
今、改めて遍路旅を振り返ってみますと、肉体的にはハードでしたが、でもとても楽しかったということです。
とにかく日々自分のことだけを考えて行動すればいい。これは長い間経験をしたことがないことであり、とても気楽で、楽しいことでした。仕事から引退をしたのだ、という実感を肌で感じられた瞬間でもありました。
今しばらくはこの気持ちを大事にしたいと思っています。
それともう一点は四国という土地に根ざし、長年脈々と培われてきた遍路をする人達に対する暖かさ、思いやりです。
お接待という具体的な行動もそうですが、いたるところで「お疲れ様」「ご苦労様」と声を掛けていただいたうれしさ。何ものにも変えがたい喜びであり、それが疲れた身体にどれほど力となってくれたか。ほんとにありがとうございました。
また、清らかな川の流れに代表される四国の自然もとても素晴らしかったと思います。
長い間ビジネスの場で世俗にまみれた生活をしてきた私にとって、引退後まず最初に四国を歩くという試みは大正解、最高の卒業旅行だったと思います。
もう一度言います。四国は本当に素晴らしかった。
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