熊野古道・大辺路を歩く

2010年12月01日(水) ~2011年02月12日(土)
総歩数:168240歩 総距離:123.2km

2011年02月08日(火)

大潟神社~峠の高地蔵~富田橋

                      晴れ

 前回この場所を歩いたのだが、情報が少なくて「峠の高地蔵」を見ることが出来なかったため、今回改めて行ってみることにした。今回は「わかやま絵本の会」が発行している「みんなで歩こう 熊野古道 大辺路・小辺路」という冊子を入手することができ、これをみるとイラストで書かれた地図だが、とても分かりやすくて大いに役に立った。

 12時54分に大潟神社前の細道を出発する。このあたりは前回歩いた道で間違っていない。跨道橋を渡り、坂を上って行くと、右手に「勢力地蔵尊 元大坂西成鶴見橋にあったものをこの地に安置した」と説明されている二体の地蔵尊が安置された小祠がある。これが前回見た道分地蔵だ。
 そのまま坂を上っていくと右手に建材屋さんがあり、そこから道は二股に分かれているのでここを右へ進む。そのすぐ先で道は再び二股に分かれており、前回はここを右へ下ったのだが、今回は直進してみた。そうすると正面に工場があり、その前で道が二股に分かれていて、右へ坂を上ると山道になってくる。この段階でこの道が旧道だと確信した。更に進むと再び二股に分かれているので、直進すると左手のコンクリートの壁に「峠の高地蔵→」と書かれた案内板が掛けられていた。
峠の高地蔵→」
 荒れた山道を進むと、左手に階段があり、その上に祠があった。ここに峠の地蔵尊が安置されていたそうだが、信者の方がここまで参拝で上ってくるのは大変だということから、現在では山を下ったところにある池の端に新しく祠を建立し、そこに地蔵尊を移したということを役所の方から事前に教えていただいていた。
峠の地蔵尊
 確かに道はかなり荒れていて、あまり人が通った形跡がない。そのまま山を下ると、建設会社があり、その敷地内を通っていくと、左手に池があり、その横にまだ新しい祠があって、三体の地蔵尊が安置されていた。ここに移されたということのようだ。
三体の地蔵尊
 突き当たりを右折して42号線に合流して進む。ここから先は前回歩いた道と同じだ。やがて右手に朝来駅が見えるところまできて左折するとすぐ先に「櫟原神社」がある。立派な神社だが由来を書いたものがなかったので、詳細は分からなかったが、このあたりにあった神社を合祀したということだ。
櫟原神社
 ここには「霊樟」があった。これは三百余年前の富田川改修の際、伐採されたものだが、神社合祀の際にこの場所へ移されたと説明されている。
霊樟
 街道に戻って進むが、この先で道は二つのコースに分かれている。一方は神社前から左折して進むが、私はこれまで来た道を直進して、その先で42号線に合流する道を進むことにした。42号線に合流したところの左手に「右 しらはま 左 ほんぐう」と刻まれたみちびき地蔵と石の道標が立っている。
みちびき地蔵と石の道標
 岩崎の信号を左折、馬川に架かる里田橋を渡ってすぐ先を左折、水門があるところで右折して馬川を再度渡ると、右手に「岩崎神社」がある。資料によると「小さな神社の中に若一王子権現の碑がある」となっていたが、この神社がそうなのかはわからなかった。
 その奥に祠と上富田町指定文化財になっている宝暦13年(1763)の宝篋印塔や数多くの五輪塔、石仏がある。
宝篋印塔
 富田川に沿って進み、その先で42号線を横断、野田踏切でJRの線路を横断、道なりに進んで野田バス停のある十字路で左折、郵便局踏切で再びJRの線路を横断して42号線に合流する。郵便橋の信号で左折、すぐ先を右折して富田川沿いを進むが、沿道に梅の花がほころび始めていた。これから先も梅の花がいたるところで咲いていたが、梅干が好きで毎朝食べる私はつい梅の花より梅干のほうに連想がいってしまう梅干爺さんなのだ。
 左前方に富田川に架かるメガネ橋が見えるところの右手に食品工場があり、その手前から右折、坂を上って行くと左手に覚王寺がある山間の集落の中を通っていく。突き当たりを右折して進み、富田川に突き当たったところ左手に「地蔵尊」が安置された小祠がある。
「地蔵尊」
 ここを右折して進むと、すぐ先にも「地蔵尊」が安置された小祠が二つとその横に石仏がある。
小祠が二つとその
 そのすぐ先に左へ入る道があり、そこに大鰻を持った「魚濫観音」とその横に「天然記念物大鰻生息地」と書かれた石碑が立っている。またその先にも「天然記念物 大鰻生息地」の石碑が立っているが、このあたりの川には大きな鰻が生息しているのだろう。どこかにいないかと思って道路の上から川面を見てみたが、影も形も見えなかった。まぁそう簡単に見つかるものでもあるまい。でも大鰻っておいしいのだろうか?鰻大好き人間の私はとても興味がある。
魚濫観音
 その先も富田川沿いに進んでいき、富田橋のところで今日は終わることにし、ここから紀伊富田の駅へ向かう。もう一方の道は川向こうにあるのだが、私が歩いた道は車はほとんど通っていなかったが、川向こうの道はかなりの通行量があるようだった。
 15時36分に紀伊富田駅に到着する。このあたりには宿がないのでJRで紀伊田辺駅までもどる。
南紀は電車の本数が少なく、15時46分の次は17時52分までないので、JRの時刻表には注意が必要だ。

 今日は好天に恵まれ暖かい一日だったし、前回発見できなかった「峠の高地蔵」を見つけることができたのでよかった。

 本日の歩行時間   2時間42分。
 本日の歩数&距離  15195歩、10.5km。